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古典SF-RPGトラベラーシリーズの話題ほか、いろいろ

トラベラー狂会 ルルイエ支部

A Happy New Year 2011 | main | Book 5: Agent
Book 6: Scoundrel
Mongoose Publishing

 拡張ルール第6弾は、第5弾と対になるような一冊で、<Drifter>および、<Rogue>の拡張ルールとなる、要するに世間からはみ出した人々を主にあつかっている。タイトルのScoundrelというのは、悪党、または、ろくでなしという意味なのだが、扱われている内容通りのタイトルである。

 章立ては、Scoundrel Careers、Criminal Organisations、Piracy、Intrusion、Smuggling、Fences and Illegal Goods、Equipment、Tramps and Thieves、Belt Mining、Odd Jobs、Scavengers、Gambling and Con Games、Lost Worldとかなり細かく分かれている。ただし、Belt Miningの章は、Belt Strikeからの抜粋で、詳細はBelt Strikeを見ろとなっている(もちろん、最低限必要な情報は網羅されている)

 まずは、Scoundrel Careersから、ようするにキャラクターメイキングの章であるが、Intruder、Smuggler、Organised Criminal、Pirate、Scavenger、Wanderer、Barbarianの7部門、21の専門分野が追加になっている。一見してわかるとおり、半分は分野自体が犯罪関係だったりする。もちろん、専門にしたところで、比較的まともなのはBarbarianの3つと、Hitchhiker(黄色いタオルをお忘れなく)、Vagabond、Salvage Expert、Wreckerくらいで、のこりは、Banditsやら、Burglarやら、Assasinやらと、ろくでもないものが並んでいることはいうまでもない。また、その性質上、キャラメイクの途中で収監を食らうことも多々あるのだけれど、収監期間が一期(4年)以上ある場合、その期間は<Prisoner>として、経験を積むことになる(Prison Planetがあるとベター)。新しく加わったスキルは>偽造<と、>セキュリティ<の二つ、<セキュリティ>スキルは、鍵開けや、センサーの無効化など、侵入に必須のスキルであるが、単独ではあまり役に立たず、鍵明けなら<メカニック>、センサーの無効化なら<センサー>とそれぞれに対応したスキルが必要(ただし、0レベルあればよい)となる、もし、対応したスキルをもっていない場合、-3のDMを受けることになる。除隊恩典としては、海賊船やサルベージ船、密輸船などの宇宙船や、盗賊道具(道具セット、変装セット、etc.)、犯罪組織のメンバー加盟など、他では得られないようなものがそろっている、なお、Barbarianの場合、除隊恩典で帝国Cr.を得ることはできないようだ(つまり、無一文で冒険が始まる)。

 次のCriminal Organizationは、犯罪組織の構造や組織内での地位、信用度、得られるサポートや、タブーなどの解説とともに、いくつかの代表的な犯罪組織についての解説がなされている、有名どころとしてはIne Giver(イフェイトに巣食うあの連中だ)が紹介されている。

 お次のPiracyは言うまでもなく海賊行為に関する解説の章である。海賊の成り立ち(中には海賊を生業としている世界もある模様)や、海賊の種別、ターゲット、各種解決ルール、海賊の避け方、海賊狩(Q-shipとか)、略奪結果決定ルール(及び、いくつかのサンプルデータ)などが記載されている。なお、海賊の種別は、大きく、Jumpcusser、Corsair、Coast Watcher、Belt Runner、Prize Hunter、Raiderに分かれているらしい。それぞれの違いはというと、Jumpcusserと、Corsairが、いわゆる一般的な海賊で、両者の違いは、火力と準備状況とのこと(まぁ、Jumpcusserって、パートタイムの海賊業なので・・・)。Coast Watcherは地上班、要するに獲物の情報を得るために活動している、海賊のスパイたち、Belt Runnerはアステロイドベルトなどを根城に、主にSpaceshipの積荷をねらう連中、Prize Hunterは拿捕した宇宙船を捌くルートも抱えているかなりの大手(拿捕した宇宙船の回航要員も十分乗せている)、Raiderは、地上目標や、宇宙ステーションなどを襲う連中、といった感じになる模様。
 ターゲットとなる宇宙船との遭遇は、通商の要である等、トラフィックの多い世界を狙うほうがいい獲物にありつけるようになっている、一方で、そういう星系は往々にして海軍基地があったりするので、下手すると、SDBやら、巡洋艦とかに追い回されかねない羽目にもなるのが困りもの・・・。略奪のあがりの例も記載されており、S型偵察艦で約60万Cr.、A型自由貿易船で約12MCr.、R型政府制定商船が約7MCr.となっている。ただし、あがりの大半は船荷の価格であり、それ以外の品物からのあがりは、買い叩かれることもあってか微々たる物にとどまっているようだ(A型とR型のあがりの差も積んでいた船荷の値段の差である)。なお、海賊を避けるコツとしては、1)安全なジャンプを心がける、2)防御兵器を装備する、3)早めに、且つ、頻繁に助けを求める、4)逃げ時を知る、5)積荷を犠牲にする、の5つが上げられている。

 Intrusionの章は建物やネットワークなどに侵入する際のルールや手順等がまとめてある。目標の選定及び、侵入前の情報収集や、準備、侵入計画立案、実行段階まで、かなり詳細なルールが準備されている(もちろん、簡易版のルールも準備してある)。またこの章にはさまざまなセキュリティー関連装備のリストが記載されており、単純なフェンスから、モーションデテクターなどの外部走査用のセンサー群、さまざまな警報システム、各種鍵類、室内用のトラップ類など、かなりの物が準備されており、さまざまな侵入対策が取れるようになっている(現代版のダンジョン作成システムかも・・・)。また、章末には、サンプルのターゲット(とある企業の支店オフィス)も記載されているので、自分でデザインする際の参考になるだろう(かなりセキュリティの厳しいオフィスの例と思って間違いない)。ハッキングについても、同様の手順を踏むようになっており、情報収集にマルウェアの利用や、ソーシャルエンジニアリングの利用など、随所に最近の動向が取り入れられているようだ(もちろん、IDSなどの対策プログラムも存在している)。また、一度に全権をにぎるよりも、権限の弱い一般ユーザーを乗っ取ってから徐々に権限を上昇させていくほうが(手間はかかるが)難易度は低いというようなところまで、取り入れられている。

 Sumugglingの章は密輸に関するルールである。密輸商人は、Bootleggers、Smuggler rings、Blockade runnersの3つに区分され、Bootleggersが零細密輸商人、Smuggler ringsが大規模な密輸団(犯罪組織の一部として、密輸を行っている)、Blockade runnersが、特に困難な状況や、危険な貨物の密輸を請け負うプロフェッショナルと定義されている。密輸を成功させるためには、いかにして、発覚を避けるか―つまり、チェックをやり過ごすか―がかなり重要で、普段から正規の貨物を定期的に運んだり、時には鼻薬を使ったりして、当局の信用を得ておくことが重要となっている(例として、リジャイナへの贅沢品密輸の例が記載されているが、最終的に賄賂で解決している)。当局の覚えが悪いと、かなり厳しいチェックを受け、その分、密輸が発覚しやすくなるという仕組みになっており、その際に、信頼度が修正値として使用される。また、章末には、密輸アドベンチャーのサンプルとして、5つの状況がパトロンとの遭遇形式で記載されている。

 Fence & Illegal Goodsの章は盗品売買関連のルールで、闇市や故買屋の見つけ方から、盗品の値段決定など、略奪品を売りさばこうとするには欠かせないものが含まれている、ただし、かなり安く買い叩かれることになるのはいうまでもない。特に、宇宙船や、芸術品などの一品もの、盗まれてから日が浅いもの、など足がつきやすいものは、小細工しない限り、相当に安く買い叩かれる(期待値で元値の5~10%)ことになる。

 Equipmentの章はいうまでもなく、追加になった装備品リストで、乗込用の宇宙服や、荷役用外骨格、隠し武器、侵入用のインターフェース、可変刺青、盗賊道具セット、などなど、通常のPC達は普通必要としない装備の数々が追加されている。また、宇宙船用装備にも、外部カーゴや、隠し倉庫、高出力スラスター、カーゴスクープなど一風変わった装備が追加されている(中にはヒッチハイカー御用達のElectric Thumbなんていうものもあるが・・・)。

 続くTramps & Thievesの章は追加宇宙船のデータ集で、A型自由貿易船改造の密輸船、海賊空母、対海賊用のintercepterや、太っちょ改造型のQ-Shipなど、面白いものがいろいろと記載されている。

 Odd Jobsの章はようするにパトロンとの遭遇なのだけれど、一風変わった依頼のみが集められている。いくつか例を挙げると、Game Designer(すでに締め切りすぎている?)とか、FastFoodの店員(異星人向けだったり、材料が・・・だったり)、Tuter(某国の王子の家庭教師らしい)とか、そういったものがごろごろしている。

 Scavengersの章は、サルベージ関連の簡単な解説と、冒険のヒントがまとめてあるが、本当に簡単なさわりくらいなのものなので、実際にやろうとするとそれなりの準備が必要になるであろう。ただし、危険は大きく、利益はそれほど大きくないので、はっきりとした目的(考古学的な遺物を探している、etc.)がないかぎり、あまりかかわらないほうがいい気もする。

 Gambling & Con Gamesの章はギャンブル解決の拡張ルールと、帝国内外で行われているいくつかのギャンブルの例、それから、信用詐欺行為についての解説である。ギャンブルの例としては、偶然に左右されるものとして、Runestones、、Hiver's Chess、技術を要するものとして、Psi-Topple、Zero-G Dicingなどが上げられている。Hiver's Chessはルールが人類が理解するには複雑すぎるため、ランダムに駒を動かして、どちらかが勝つというような形になってしまう模様。信用詐欺部分は行われている詐欺行為のいくつかの例が解説されているが、このあたりは現代(あるいはそれ以前)とあまり変わりはない感じである。

 最後のLost Worldは、Barbarianの出身世界に関するちょっとした情報(及びアイテム表)が記載されている。TLが低いままにとどまっている理由付けとして、そもそも、技術を発展させられなかったり、入植後に技術を失ったり、など、例が挙げられている。また、Lost Worldでの冒険についても触れてあり、中にはBarbarian Adventureなんていうものも取り上げられている(普段のプレイとはずいぶん違ったものとなるだろうけど・・・)。

 知っている中では裏社会をメインに扱ったほぼ唯一のものであるし、上述の通り内容も盛りだくさんなので、レフェリーをするなら持っていて損はないだろう(Odd Jobsをはじめ、シナリオねたにも事欠かない)。ただし、記載されている部門のキャラクターをPCとするにはちょっと注意が必要になるだろう。まぁ、全員をScoundrelのキャラのみで固めて海賊キャンペーン or 裏社会キャンペーンというのもいいかもしれないが、間違いなく人を選ぶだろう。
| Mongoose版 Traveller | 20:04 | トラックバック:1コメント:1
コメント
いつもレビューご苦労様です。
今回は悪党の拡張版ですね。
メガトラの時も悪党があって
感心したのですが更に詳細な内容ですね。
でも、船が手に入る可能性があるのはある意味
魅力かも知れません(笑)

そういえば1001キャラクターも新宿のイエローサブマリン
および書泉ブックマートで見かけました。
ハードカバーだったので、以前のUPPのみの記述では
ないのではないかと推察しております。
2010.03.31 Wed 18:10 | URL | MIKE
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ここ何年もプレイする機会に恵まれないけど、またやりたいなぁ・・・。

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