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米国海兵隊のドクトリン
芙蓉書房出版
北村 淳・北村愛子編著

 実際に米海兵隊で使用されている米国海兵隊ドクトリン全書(全6巻10冊)の1冊目、MCDP-1 Warfightingを翻訳した第1部と、そもそも米国海兵隊とはどういう存在なのかを解説した第2部とに分かれている、米国海兵隊を知るための本。

 第1部のWarfightngは、戦争の本質、戦争の理論、戦争に対しての準備、戦争の遂行の4章から構成されており、米国海兵隊が戦争をどのように理解し、体系化し、準備し、遂行するかの概略を説明したものである。このWarfightingは全ての海兵隊員が読み、理解し、行動の規範とすべきものと規定されているようだ。なお、残りの9冊以下の通り、なにぶんにも量が多いので読むのが大変(文章自体は非常にわかりやすい文体で書かれているが・・・)。

MCDP 1-0 Marine Corps Operations
MCDP 1-1 Strategy
MCDP 1-2 Campaigning
MCDP 1-3 Tactics
MCDP 2 Intelligence
MCDP 3 Expeditionary Operations
MCDP 4 Logistics
MCDP 5 Planning
MCDP 6 Command and Control

 第2部は、実際の米国海兵隊員とはどういう人々なのかと、米国海兵隊の組織構成や装備、および、軍事戦略の根本原則である「機略戦」についての解説の3章仕立てだ。
 読んでいて一番面白いのは最初の「Marines」の章、なんでも、米国人の持つ海兵隊に対するイメージは、常在戦場のサムライ(ただし、アメリカ人的な理解による)ということのようだ。まぁ、この本の記述を読む限りでは、そのくらいのストイックさを持った人々であるようだ。
その一例として、戦場で従うべき規範である、「行動規範」(Code of Conduct)の、全軍版と、海兵隊版も記載されていて、例えば、全軍版が
 

1.私は、祖国とわれわれの暮らしを護る軍隊に所属して戦う米国人である。私は、それらを護るために命を投げ出す覚悟をしている。


これの海兵隊バージョンは
 

1.私は海兵隊員ある。祖国とわれわれの暮らしを護るために、私は戦い、必要とあれば命を捨てる。


 となってしまう。他にも、他の軍人であれば勤務時間以外は一市民であることを許されるのに対し、常に24時間365日常に海兵隊員であることを要求されたり、司令官も含め全員が毎年ライフル検定に合格を義務付けられる(検定不合格だと徹底的な矯正訓練が待っているらしい・・・)など、そのストイックさは半端ではない(訓練自体も厳しいけれど・・・知らない人はフル・メタル・ジャケットの前半を見るように)。ちなみにサムライの魂は刀だけれど、海兵隊員の魂はライフルとのことだ。
 あとの2章は、海兵隊の組織構造の解説と、戦術ドクトリンである「機略戦」の解説で、どちらも、入門書としては十分な内容となっている。

 ん?トラベラーと何の関連があると?そら、帝国海兵隊のモデルが米国海兵隊だから、ということで・・・。
 もっとも、トラベラーの海兵隊は、この本で解説されている現代の海兵隊というより、発足当初の18世紀の海兵隊がモデルではないかという気がしているが・・・(なにせ、必ず身に付けさせられるスキルが<カトラス>だし)。
| その他関連出版物 | 03:38 | トラックバック:0コメント:2
コメント
トラベラーにおける海兵隊
これは、面白そうな本ですね。
日本語版が出る(出ている)のですか?
いくらぐらいなのでしょう?

先日、従軍ジャーナリストの書いた「本当の戦争」という本を入手しましたが、面白かったです。


> トラベラーの海兵隊は、この本で解説されている現代の海兵隊というより、発足当初の18世紀の海兵隊がモデルではないかという気がしているが・・・(なにせ、必ず身に付けさせられるスキルが<カトラス>だし)。

あの<カトラス>技能には参りましたね。
もっと手軽に使える<小剣>とか<銃剣>の技能を身に付けさせたいのに、<カトラス>技能を取れと強制されて・・・。
プレイにおいて、カトラスを振り回したことなんて、一度もありませんが。

ゼッフル粒子のようなアイテムが実用化されない限り、乗り込み戦でカトラスの出番は有り得ないように思います。
2009.05.07 Thu 10:41 | URL | 山中
Re: トラベラーにおける海兵隊
> これは、面白そうな本ですね。
> 日本語版が出る(出ている)のですか?
> いくらぐらいなのでしょう?

 あ、これは日本語版ですよ、税込み2000円弱です。もっとも、肝心のドクトリンについては、総論相当のものだけの訳なので、残りを読みたいのであれば英文で読むか、続きが出るのを期待するしかないですが・・・。

> 先日、従軍ジャーナリストの書いた「本当の戦争」という本を入手しましたが、面白かったです。

 名前だけは聞いたことがあるように思います、集英社から4〜5年前に出たやつじゃありませんか?

> プレイにおいて、カトラスを振り回したことなんて、一度もありませんが。

 私も無いですねぇ〜<カトラスを振り回す。もっとも、私がレフェリー(MT)したときのPCの中には、バトルアックスで戦闘用ロボットとガチの殴り合いした海兵隊員がいましたが・・・(しかも、一般人なら気絶するダメージを受けながら、なお反撃できるツワモノでした・・・)。

> ゼッフル粒子のようなアイテムが実用化されない限り、乗り込み戦でカトラスの出番は有り得ないように思います。

 どうですかねぇ、ゼッフル粒子とかがなくても、船内に余計な損害を与えにくいという意味では、カトラスでの殴りあいは十分意味を持つと思いますが・・・。
(もっとも、乗り込み戦自体あまり起きないんですけど・・・)
2009.05.10 Sun 03:13 | URL | ナイR@TEP
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トラベラーシリーズに手を出してはや20年以上になりました。
ここ何年もプレイする機会に恵まれないけど、またやりたいなぁ・・・。

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